*数秘とタロットから見た2023年の可能性〜その1から続きます
さて、今年もまた数秘に加え、トートタロットからも1年のメッセージを受け取ることにしましょう。
「今ここ」にシンクロし、愛と気づきあふれる高次元のメッセージを伝えてくれるタロットは、あらゆる状況において、大きなサポートを与えてくれます。
今年引いたカードは、去年に引き続いて、一見、ショッキングなイメージですが、数秘の観点から今まで語ってきたメッセージそっくりそのままで、私もびっくりでした。
どうぞじっくり眺めて、瞑想してみてくださいね。
このカードはⅩⅥタワー「塔」、
意味するところは混沌、そして崩壊。
いみじくも16番のこのカードは、一桁にすれば今年の数7になります。
赤と黒が目立つエネルギーの高いカード。右下の大きな竜の口から炎が吐き出され、天からは、稲妻が降り注ぎ、堅固で頑丈だと思われてきた塔が崩れ落ち、折り紙のような人の形のものが放り出されているのがわかります。
空に浮かんだ大きな目は、破壊の神シヴァ神の目であり、同時に、私たちそのものである気づき、観照意識=純粋意識。
一見したところ、禍々(まがまが)しく見えるカードながら、大きな浄化と変容を表す代表的なカードなのです。
旧約聖書に「バベルの塔」の話がありますね。
天に届かんとする塔を建てたことで、神の怒りを買ったという逸話です。
塔が表しているのは、虚栄心、おごりであり、神に成り代わろうとする人間の野心。
そして今、改めてこのカードを見たとき、崩れていこうとしているものは、古くから奉られてきた権威であり、崇めるべき対象として教え込まれてきた象牙の塔であり、それにまつわる私たちの思い込み、さらには体面やら防御やら、私たちの人格のいらなくなった構造物なのだとわかるかもしれません。
オリーブをくわえたハトは、希望の象徴。
後光が差したライオンの頭を持った蛇は、善と悪・生と死をつかさどる「アブラクサス」神の姿。
「私にとって、この崩れていく塔とは、いったい何なのか?」
こんなふうに自分に問いかけてみるのは、とても興味深い発見となるでしょう。
落ちていくものは、内でも、外でも、もういらなくなったものであり、
本来の自然で自在なる自分は、何にも触れられず、手つかずだとわかるのは、ほんとうに驚きです。
大いなる存在の計らいと恩寵に導かれ、本来の自分に還る。
インドの言葉で「サット・チット・アナンド=真実・意識・至福」と言い表されてきた、本来の自分自身を想い出す旅・・
さて最後に、このカードには思い入れがあるので、少しだけシェアさせてくださいね。
ひきこもりだった大学生のころ、熱狂的に愛読していた本の一冊にヘルマン・ヘッセの「デミアン」という小説があります。
アブラクサス神という存在に出会ったのは、そのなかのことでした。
それがはるかな時を経て、数十年ぶりにトートタロットで再会した驚きといったら!
そして今、こうしてこの知恵をみなさんにシェアできるのは、ほんとうに感慨深いことだなあと。
大いなるものの導きは、驚きと不思議がいっぱい、
まさに人生は神秘ですね。
ただ感謝あるのみです・・✨
そしてもうひとつ最後に、とても大切なこと。
真摯(しんし)であることは大事ですが、深刻にならないこと
おなかからの笑いは、からだも心も癒してくれます😽
あなたの新たな年の新たな旅もまた、恩寵と祝福に満ちたものでありますように🙏
愛とビッグハグとともに💖
伊藤アジータ
*このエッセイは、『オーラソーマ通信』vol.1118に掲載された記事に加筆したものです