数秘学が教える条件づけの数
条件づけとは、幼い頃に習い覚えた保身のためのパターンのこと。簡単な計算から知ることのできる、あなたの条件づけのパターンとは?
~ マインドのパターンを理解する ~
10代のころ私は、人間の精神はどう機能し、どのように個人の心理が形成されるのか、理解したいと、非常に強く思っていました。ですから、大学で心理学を専攻することになったのは、まったく自然な成り行きだったのです。とはいえ、果てしない科学的な講義と、実験室で白ネズミを使っての実験の繰り返しは、まったく予測外のことでした。当時は、白ネズミがレバーを押す実験が、人間の行動にどう関係するのか、よく理解できなかったのです。ですから大学卒業後は、人間の心理を見つめ、理解するために、より主観的な見方へと移っていくこととなりました。
その後私は、さまざまなサイコセラピー(心理療法)のグループに参加し、インドのアシュラム(修行場)で、光明を得たマスターのもと、長年にわたって、強烈な瞑想を体験することとなりました。そして突然の理解がやってきたのは、そんな長い体験の後でした。私もまた、まさにあの哀れな白ネズミのようなものだ—そんな理解が天啓のように訪れ、雷のように私を打ったのです。
幼い頃に習い覚えた自分の身を守るためのパターン、身の安全を保とうとうする決まりきったやり方—それは、まるで、白ネズミがエサのレバーを押し続けるやり方そっくりそのもの。ネズミはエサが出てこなくなってもずっと、一度身につけた方法を変えることなく、同じ行動を続けます。同様に私もまた、大人になってからも、幼少期に身につけた行動パターンが役に立とうが立つまいが、欲しいものを手にするために、同じやり方を相変わらず繰り返している。
「私」と呼ばれる存在が、どれほど人生の最初の数年間にわたる偶然の出来事に基づいた心理的なプログラムと行動パターンの束に過ぎないか—そうした事実を知ることは、非常に屈辱的でした。
こうした発見は、この25年間にわたる私のワークショップや個人セッションに大きな影響を与えました。条件付けされた自分の一部を認識し、理解すること—それが、それから自由になる第一歩です。そしてその一歩から、ただのマインドの機械的なプログラムではない、より深く、よりリアルな自分自身を見出し、理解する道も開かれます。
その後私は、人間心理を理解するための主な地図として、数秘学を使うようになり、こうした理解は新しい深みと見通しを得ました。この古代の直観的な科学を自分の体験と気づきに照らしてみたとき、ある数を計算によって導き出すことから、条件付けについて、非常に深い理解が得られることが分かったのです。その数は、私たち一人一人が持っている条件付けのタイプを教えてくれます。それは、幼い頃、自分を守り、自分を安全に保ち、欲しいものを得るために身につけたパターンです。自分の中にありながら、どのように人生を操っているのか、なかなか気がつくのが困難なこの部分に、数が大きな手がかりを与えてくれます。
もちろんあるレベルでは、みな自分のプログラムになじみがあります。それを習慣とか性癖と呼び、たいていは、自分はそういう人間なのだとただ受け容れています。
とはいえ、より意識的になり、自分自身の深みを見始めるにつれ、こうしたプログラムのほとんどがどれほど破壊的で、うまく機能していないか、もっと見えてきます。さらに、そうするのを「やめ」よう、行動を変えようと決意してはみても、また、その動機そのものがいくらよいものであっても、次にある状況が訪れれば、またまったく同じことを繰り返してしまうことを思い知らされるようになります。無意識のマインドに刻まれたこのレベルのプログラムには、意識的なマインドのコントロールは及ばないのです。それを変える唯一の方法は、より意識的になり、気づくこと。
数秘のチャート上のこの数を知ることは、非常に大きな助けになるでしょう。無意識の中でこの基本的なパターンがどう働くかだけではなく、それにどう対処すればいいか、示してもくれるのですから。
ネガティブなプログラムを解除する方法を知ることで、自動的に人生はよりよいものへと変わっていくことでしょう。
こうした自分の側面を理解するのは、本を読むよりも、実際にワークショップで体験するほうが効果的です。私は体験から学ぶ数秘学というワークを、世界中で行っています。また、条件付けの数をテーマにした本を、近い将来書き上げるつもりでいます。
それぞれのプログラムのタイプを、非常に簡単にではありますが、以下にまとめてみました。
とても短い記述ですから、一般的なことだけを述べているということを理解してください。
*条件付けの数の出し方*
誕生日の月と日を足して、一桁の数字にします。
例えば、4月12日生まれの人ならば、4+12=16 1+6=7
7が、この人の条件付けの数です。
「1」の条件付け
主な課題:自尊心
1の条件付けの人は、どこか深いところで、自分はそのままではOKではないという信じ込みを持っています。自分を受け容れ、尊重することができません。自分を敬うことができないので、自信がありません。それを埋め合わせるため、ほとんどの1の人は、自分を証明しなくてはという欲求を感じます。どこかに行き、何かをしなくてはと、内から駆り立てられるようなプレッシャーを感じることもありがちです。どこかへ行けば、何かをすれば、何らかのゴールを達成すれば自分はOKになると深く信じ込んでいますが、ゴールまでの距離が縮まることはありません。今にではなく、常に未来に標準を合わせているため、あるがままの自分を受け容れることができず、自己評価は低いままなのです。
☆ヒーリング
自信を手にし、自分に対して心地よく感じるためには、あるがままの自分を受け容れていく必要があるのだと理解しましょう。それはまさに、今までずっと、一生懸命自分が避けようとしてきたこと、逃げようとしてきたことに、イエスを言うということ。ゴールを達成すれば自信が得られるという思い込みは、ロバが目の前にぶら下げられたにんじんを追って歩き続けるようなものなのですから。
「2」の条件付け
主な課題:依存
2の条件付けは、防御に基づいています。2の人はもともと、とてもオープンで繊細な質を持っているので、とても幼い頃に、自分が傷つかないよう、身を隠すことを憶えました。相手に合わせがちで、相手の思いに、非常に左右されます。そして、自分がどうあるべきか、何をするべきか、人の目を見て決めようとしますが、そうすることで、自分の感情との接触を失ってしまいます。波風を立てること、人を傷つけ、和を乱すことを恐れるがゆえに、妥協しがちです。
☆ヒーリング
自分を守ろうとする代わりに、自分のフィーリングを尊重する許可を自分に与えましょう。望むものを得るためには、受け取ることへと開かなくてはなりません。そのためには、他人の意見に対する依存を手放す必要があります。その依存が、自分を見失わせてしまうのですから。 そして、傷つくことへの恐怖に直面しましょう—それを避けようとするのではなく。
「3」の条件付け
主な課題:表現
3の条件付けは、この世界でのエネルギーの表現方法に関係しています。3の人は物事がうまくいき、欲しいものを手に入れるためには、正しい外見をつくることが必要だと学びました。それゆえ、たくさんの自然で創造的なエネルギーが演技をすることへと向かいます。その結果、ただくつろいで、自分自身でいることができません。いつも魅力的で、かっこよく、人付き合いのいい人でなくては、などなど、何であれ、幼い頃にうまくいくと学んだやり方に従おうとします。これは非常にくたびれるだけでなく、自分が何を望んでいるのか分かっている、自分自身の一部との接触を失うという大きな代価を払うことになります。3の持つ自然な質とは、人生に喜びをもたらすようなやり方で創造的にエネルギーを使うこと。このエネルギーが習慣的で社会的、表面的なパターンにとらわれてしまうと、何が本当に自分に喜びをもたらすのか、分からなくなってしまいます。
☆ヒーリング
あなたは豊富なエネルギーの持ち主です。そして、安全を確保するためにしがちな表面的な行動パターンにエネルギーを無駄遣いすることをやめれば、自分がどうしたいのかを知っている、より深い部分と触れ合うことが可能になります。あるいは、本当にやりたいことをやることへの恐怖を発見するかもしれません。だからこそ、その部分を切り捨てることを学んできたのです。
「4」の条件付け
主な課題:安心感
4の条件付けは、体に基づいています。私たちは、肉体という、もっともリアルな部分を通して、現実世界とつながりをもちます。この子どもは、幼少期の体験から、ただ自然でいることは安全ではないと教わり、自分本来の自然な質とのつながりを失ってしまいました。親が非常に用心深く、たえず気をつけなさいと言われて育ったのかもしれません。体に備わっている本能を信じることができないと、存在の根が失われてしまい、それゆえ、内であれ、外であれ、ありのままの現実に対する信頼がなくなります。その結果、何が起こるか不安になり、緊張しやすく、問題を抱えがちで、安全であることが人生の主な関心事になります。
☆ヒーリング
自分の本能、体からのメッセージをもう一度信頼し、自然なものへと回帰することが必要です。それによって4の人は、自分によりくつろぎ、自分自身にシンプルにつながるようになるでしょう。その結果、人生で起こることをもっと受け容れられるようになります。 あるがままにまかせられるようになり、問題を作り出すこともなくなるでしょう。
「5」の条件付け
主な課題:恐怖
5の条件付けは、エネルギーの断絶に関することです。5の人は、自分に根づいて、奔放な生命力に従うのは安全ではないと学びました。 ベビーベッドを出る前、非常に幼い頃に、あまりにやんちゃだとか、聞き分けがないなどのメッセージを受け取ったため、自分自身の生命力の源から自分を切り離し、生き生きとした感覚との結びつきを失ってしまいました。そしてそのために、人生を恐れるようになったのです。奔放であること、危険を冒すこと、その瞬間に、事が起こるにまかせることを恐れるようになります。人生は恐怖に支配され、狭く制限されたものになりがちです。新しい経験の余地がなくなるからです。
☆ヒーリング
恐怖と新しい関係を築きましょう。恐怖から逃げるのではなく、それにどう直面するか、学んでみましょう。つまり、怖くても、なおかつ、何かをしたり、言ったりしてみるのです。進んで危険を冒しましょう。そうすれば、ゆっくりと恐怖の感覚は、人生に対するワクワク感に代わっていきます。それは、新しい経験へのドアを開き、人生を冒険にしてくれるでしょう。
「6」の条件付け
主な課題:ジャッジ(判断)
6の条件付けは、ハートに関係します。愛が欲しいがために、こうした子どもは褒められ、愛されるような行動パターンを身につけるようになります。両親がこうなって欲しいと望むような子どもになろうとするのです。その結果、このプログラムは、よい人、責任感のある、すべきことをする人を作り出します。そして、間違いを恐れ、あらゆる物事に対し、善悪の強い観念を持つようになります。その代償は、愛と真実の源である、自分自身のハートから切り離されてしまうということです。自分の本当のフィーリングからではなく、習い憶えた善悪の観念によって、人生を形作るようになるのです。その結果、妥協することからやってくる恨みか、自分のしたいことをすることからくる罪悪感に引き裂かれてしまいがちです。
☆ヒーリング
自分自身の真実の声にもう一度耳を傾けることを学び、間違いを犯す危険に直面しましょう。善悪は常にマインドのものであり、真実は常にハートのものです。6の人は、自分がすべきだと思うことに対してではなく、自分の真実に対して責任を取ることを学ぶ必要があります。
「7」の条件付け
主な課題:知への欲求
7の条件付けは、マインド(心)との関係に基づいています。この子どもは、何が起こっているのかを理解したり、ラベルを貼ったりできれば、物事はうまくいくし、自分も安全だと感じられます。その結果、未知のもの、答えがないものを恐れるようになり、頭に過剰に頼るようになります。あらゆることを、思考というフィルターを通して見、たえず分かろうとします。基本的に考えすぎで、そのためにかえって必要のない混乱を招いたり、物事を複雑にしたりしがちです。7はまた、「独りである」という課題を持っています。自分のマインドに焦点がありがちなため、他の人たちや、周りで起こっていることから切り離され、孤独感を覚えることもよくあるでしょう。あるいは、人によって、孤独感から逃れるために、自分が必要だと感じることを絶えずやり、人と一緒にいたがることもあります。それは独りぼっちだと感じるのが怖いからです。
☆ヒーリング
知らなくてもいいんだということを知りましょう。それは、人から馬鹿だと思われる恐怖に直面することでもあります。7の人は、自分の声を聴くこと、そして、人生の体験から学ぶことを身につける必要があります。そのためには、自分の体験や感情を、習慣からやってくる自分の考えに押しつけるのではなく、自分が現実に体験していること、感じていることに、どう知性をもたらせばいいか、学ばなくてはなりません。
「8」の条件付け
主な課題:コントロール
8の条件付けはパワー、つまり、人生において欲しいものを手に入れる方法に関係しています。この物質の世界、特にお金の課題を表す数でもあります。8の人はたいてい、子どもの頃に成功することが一番大事なことだと教わり、その結果、失敗を恐れるようになります。こうした恐怖ゆえに、この数の人は、非常に強い意志で成功を勝ち取り、欲望をかなえる人になりがちです。あるいは、恐怖ゆえに、犠牲者タイプとなることもあるでしょう。8の人はコントロールしていないと不安に感じ、その結果、非常に緊張の多い人生を送ることになりがちです。
☆ヒーリング
失敗への恐怖と成功への欲求をくぐり抜けましょう。失敗はそんなに大したことではないし、成功は必ずしも期待していた満足を与えないということを知りましょう。こうした動機が人生をコントロールしなくなると、自分をゆるめ、リラックスできるようになります。こうした視点から、自分の本当の望みは何なのか、自分にとって本当に大切なものは何なのか、よりリアルに感じることができるようになるでしょう。
「9」の条件付け
主な課題:自分に対する慈悲
9の条件付けは、必要とされることを必要とすることに関係しています。9の子どもは、周りの人の感情や欲求にチューニングを合わせていれば、物事はうまくいくということを学び、それが習慣のパターンとなります。そのため自動的に人に共感し、人の問題を気遣ったり、人の世話をすることで自分が安全で価値があると感じます。この数の人は、役に立つ存在になり、人に必要とされるというかたちで人に依存するのです。そして自分の感情や欲求を感じるためには、他人を締め出すしかないと感じ、人工的なバリアを作る以外、方法を知りません。しかし、それでは人に対してノーを言うことにはなっても、自分自身にイエスを言うことにはなりません。そして、そのように自分を閉ざすことで、生まれ持った大きなエネルギーは抑制され、自分を制限することになってしまいます。
☆ヒーリング
他人を締め出すことなく、自分自身のフィーリングに耳を傾け、信頼することを学んでみましょう。人に開きつつも、自分の欲求の世話も忘れないように。あなたは慈悲を学んでいるのです。そして、真の慈悲は自分から始まります。あなたはがんばって勝ち取らなくてはと思わずとも、自分を優先させる当然の権利を持っています。また、手放し、先に進むことができるよう、人生そのものを信頼するということも学んでいきましょう。
(Star People 16号 2005秋 掲載)



